平成27年度

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近江牛輸出振興協同組合

地域の魅力発信によるグローバル需要開拓(平成27年度調査)
「近江牛」を日本のブランドから海外のブランドへ

「肉牛生産者」「食肉卸問屋」「海外輸出業者」という素材生産から製販が一体となる異業種型組合を基盤とし、需要が高まる東南アジアを狙い重点的な活動を行った。

1.背景と目的
牛肉の国内市場が少子高齢化などの影響により縮小している中、欧米はもとより東南アジアにおいても和食の世界遺産登録などが契機となり空前の和食ブームとなっている。そこでこのような機会を見逃さず海外における近江牛ブランドの向上や販路開拓を推進するために、富裕層が増加している東南アジアに集中して事業展開をすることとした。

2.取組みの手法と内容
現在の組合事業は、近江牛の海外プロモーション・販売促進、国内での近江牛展示会のほか近江牛を用いた日本食文化の需要開拓などとなっている。特に販売促進・市場開拓事業に関しては、海外バイヤーの商談会やレセプションへの参加、百貨店やレストランへの売り込みを積極的に行っており、近江牛ブランドの販路拡大に向けた事業展開を行っている。
本組合は、「肉牛生産者」「食肉卸問屋」「海外輸出業者」を構成員に持ち、いわゆる素材生産~営業までの機能を持つ「一気通貫型」のビジネスモデルとなっている。海外輸出業者は、独自に営業活動を行うほか、現地の業者と連携して売込みを行うなど多様な販売活動を行っている。
事業推進においては、マーケティング面や組合活動の円滑化などに関して中央会のアドバイスを受け、実践面では、日本貿易振興機構(ジェトロ)の協力のもとでフィリピンでの営業・商談・試食会などを開催するほか、滋賀県の協力を得て県の事業「観光と食(インバウンド事業)」による商談会などに参加した。
販売促進活動は、海外で実施されるものを含め年間2~3回、商談会に参加しており、海外へのプロモーションは理事長と専務理事が中心に行っている。国内で実施される商談会(インバウンド)には、海外に輸出していることで自信をつけてもらえるよう、若手組合員に交代で参加を促している。

3.成果とその要因(目標達成状況や今後の期待成果を含む、成果要因・奏功エピソード)
平成26年度実績は204頭となった。また、輸出先は順次拡大し、現在ではシンガポール・タイ・香港・フィリピン及びEUとなっており、特にタイではチェーン展開する飲食業との取引獲得に成功したことから、40%の売上構成比となっている。このような成果が出せた一番大きな要因は、一気通貫型の組合構造のため迅速な活動ができることにある。


海外で販売会を行っている


「近江牛」を使った料理の提案

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滋賀電設資材卸業協同組合

地域産業を担う人材の確保・育成(平成27年度調査)
技術革新に対応する最新知識武装型教育研修の展開

機能比較が可能な研修事業であり、メーカーにとっても一度に説明できるために、組合員各社を回って商品説明する手間が軽減されるという双方にメリットがある組合事業。

1.背景と目的
近年、電設業界は太陽光発電やLED照明など新しい技術が次々と出てきており、これら川上の技術革新による各種製品を流通させるために常に最新の知識を保有していなければ、顧客ニーズに応えることができないという状況に置かれている。そのため、組合員のスキル向上を目的として、定期的に組合内研修を開催することとした

2.事取組みの手法と内容
研修会は、ベテラン営業マン及び管理者を対象とした「営業研修会」と入社3年目(転職を含む)程度までの若手社員を対象とした「若手向けの営業スキル研修会」の2つで構成している。特に若手研修会は、各組合員企業が独自で開催することが難しいような内容をテーマに開催している。
営業研修会/年2回、若手研修会/年2回(2日間)を開催し、営業研修会は「営業スキル研修会」と「商品知識研修会」で構成している。商品知識は、新たな技術知識を習得することを目的としているが、毎年設定するテーマに沿って賛助会員である複数の大手メーカーに講師を依頼している。
平成26年度のテーマは、(1)営業研修会/①「できる営業に変身できる行動管理」②「HEMSを軸とした新たな需要創出お取組みの提案」、(2)若手研修会/「テーマ1:リニューアルに向けた資金調達法」「テーマ2:危ない会社の見分け方」とした。また、平成27年度は営業スキル研修会において「メンタルヘルス」、若手研修会において「エアコン」の勉強会を予定している。
今後とも新技術のみならず、エアコンや照明といったスタンダードの機器類に関しても、毎年のように新製品や新機能の追加などが発生することから内容をさらに充実させて、新しい知識の補充を繰り返してゆくとしている。

3.成果とその要因(目標達成状況や今後の期待成果を含む、成果要因・奏功エピソード)
当組合の教育情報事業の特徴は特に商品知識の研修にある。一つのテーマ(主力商品カテゴリ)に絞りメーカー各社に特徴等を説明してもらい、研修参加者にとっては「複数のメーカーの特徴や機能比較」が1日でできるようになっている。そのため、顧客への営業活動において客観的な知識をもとに的確な提案ができるスキルをつけることができるという特徴がある。


研修会の様子


様々なテーマで研修が行われる