平成21年度

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やわた夢生小路商店街振興組合

※地域商業の活性化(平成21年度調査)
住民参画によるコミュニティホールの多角的事業展開

商店街の中核施設として古民家を改装した心理的癒しのスペース「コミュニティ・ホール川崎や」が住民参画型商店街という新たな切り口で街づくりに機能する

1.背景と目的
当商店街は平成7年それまでの商店街任意組織から商店街振興組合へと法人化に取り組んだ。しかしながら、郊外大型店及び活性化が進む黒壁エリアに挟まれ、中心市街地からも外れていることから、20年前にあった58の商店が18にまで減少し、商店街の体裁すらなくしてしまっていた。このように歴史的背景がきっちりしたこの街を再度活性化に向けて活動を開始しようと組織面では法人化を進め、そのコア事業として平成14年8月に商店街の中心にあり活用されていなかった古民家をコミュニティ・ホールとして再生し、商店街の各施設として機能させようとしたものである。

2.事業・活動の内容
このコミュニティ・ホール「川崎や」は、もともと商店主を含む地域住民が子供のころに慣れ親しんだ「うどん屋」が営まれていた建物であり、中高齢者にとっては心理的癒しの場所(懐かしい思い出が詰まった場所)であることから、その復活を喜ぶ多くの人たちの支持のもとに多種多様なイベントを展開するスペースとして機能している。 現在の活用内容は大きく以下の4つがある。
①ライブコンサートの定期開催:若者たちの隠れた音楽のメッカとして機能
②商店街イベントの各施設として機能:八幡宮・盆踊り、曳山祭り協賛事業、年越し蕎麦振る舞い等
③地域住民のコミュニティスペースとして機能:サークル活動やギャラリーとして活用
④街づくり等の会議スペースとして機能:街づくり関連会議の開催など
これらは街づくりをみんなで参画して進めていこうという商店街の意向から、開催者の独自運営を基本としており、商店街はこれらの活動を支援する立場をとっている。

3.成果(今後予想される成果も含む)
4つの主要事業はそれぞれ活発に行われつつあり、現在平均して毎月10回程度利用され、とくにコアイベントとなっている若者のライブコンサートは毎月2~3回程度開催され、仲間を広域から呼び込むことで隠れた音楽スポットとして人気を博している。また、「ホタルを増やそう」といった景観づくりなど直接街づくりに関連する会議が開催されるなど今後も活発な利用が期待されている。


コミュニティーホール「川崎や」


ライブスペース 【滋賀県】


川崎やロゴ 【滋賀県】

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滋賀特産品振興企業組合

※新製品・新技術・新サービスの開発(平成21年度調査)
農商工連携でこだわり農産物加工品製造販売体制を構築

農業生産者との密接なネットワークを構築し、安全安心な農産物加工品を開発。農商工連携を基本戦略として「はたけやブランド」で全国展開を目指す

1.背景と目的
近江野菜を核として滋賀県の地域・地場産業の活性化をめざし平成11年8月設立の「農事組合法人しがらきパティオ」を前身として設立された本組合は、この想いを承継し農産加工品の製造販売を目的に事業活動を行っている。滋賀県の有力農産物生産者との密接なネットワークをベースに、信頼できる安心・安全な加工食品製造と販売を目標としており、「地域貢献」「相互扶助」「感動の提供と感謝の共有」という共通理念が基盤として機能している。

2.事業・活動の内容
現在、農事組合法人しがらきパティオ時代に開発された「お茶のジャム」「八味とうがらし」「茶塩」の拡販を事業の中心に置き、直営店及び高速道路サービスエリアなど50カ所の販売チャネルを開拓している。また、販売コーナーを併設する直営レストラン「菜園キッチン・hatakeya-はたけや」を滋賀県栗東市に開設し、今後上記加工品を含めた「はたけやブランド」を確立することで、滋賀県以外エリアへの進出を視野に入れている。 商品開発は、コア事業であり、現在新たなアイテムとして「お茶ドレッシング」の開発に取り組んでいるところである。これは平成21年度に認定された農商工等連携事業計画に基づき展開しているもので、滋賀県の有力緑茶生産者とのコラボレーションを実現している。本組合は「新商品開発」「近江野菜のブランド化及びはたけやの多店舗展開」「知的資産の強化」を将来ビジョンの柱としており、知的資産経営報告書に取りまとめ、計画的な事業推進を図ろうとしている。

3.成果(今後予想される成果も含む)
前身のしがらきパティオ時代に商品開発が完了していることから、組合設立後すぐに販売の体制に入ることができた。この1年の成果として、①お茶のジャム:平和堂等での販売開始から10日間で約500個の販売実績をあげる、②茶塩:平成21年8月に新名神高速道路土山SAに512本の納品、③八味とうがらし:同土山SAに納品・160本/平成21年8月、185本/平成21年3月といった顕著な実績をあげている。また、菜園キッチン「hatakeya-はたけや」業態を確立し、今後の多店舗展開に向けて期待される。


菜園キッチン「hatakeya」


茶塩と八味とうがらし