事例集

在宅勤務

松尾バルブ工業株式会社

船舶用のバルブをはじめ、下水処理施設向けのバルブ、陸上プラント向けのバルブを製造・販売。各業界で使用されている仕様をうまく水平展開し、長年蓄積された技術、経験を踏まえて魅力ある提案をしています。人間尊重経営を実践し、人の成長の結果、会社が成長し、世の中に貢献できるよう努めております。

本社所在地 彦根市外町245
代表者名 代表取締役 社長 松尾直樹
創業 1950年
従業員数 35名
ホームページURL http://matsuo-valve.com/
導入ポイント ▼

  • ・ 多様な働き方、広域からの人材確保を視野にテレワークを導入
  • ・ 就業規則、リテラシー教育、グループウェアの活用などを検討
  • ・ 顧客サービスの充実、空いた時間の有効活用など新しい付加価値を創造

時代に即した柔軟な働き方で
新しい付加価値を生み出す

船舶用や水道用のバルブを設計、製造、販売する松尾バルブ工業株式会社では、これからの時代に対応した多様な働き方や人材確保を視野に入れ、テレワーク導入をスタートされました。導入のメリット、現状の改善点、新しい付加価値の創造をめざしての今後の取り組みなど、代表取締役の松尾直樹社長にお聞きしました。

子育て、介護、ダブルワーク、時代の変化に合わせた働き方を

少子高齢化で今後さらに人口減少が進むことを考えると、従来とは違う柔軟な働き方、業務環境の整備が必要です。テレワークも新しいワークスタイルのひとつとして導入しました。会社に来なくても家からリモートで、可能な時間帯で勤務ができるため、仕事と家庭の両立がしやすくなります。実際に子育てや介護をしながら働く社員もおり、私自身も102歳の祖母がおりますので、在宅で仕事ができる安心を実感しています。また時間の制約がなくなることでダブルワークや副業も可能となり、様々な知識やスキルを持つ人と一緒に仕事をすることで、社員も幅広いキャリアを形成できるといった機会に繋がるでしょう。社員の採用についても、彦根や滋賀県内だけでなく、日本全国あるいは世界中からの人材確保が実現できます。コロナ禍の感染防止対策としてのスタートでしたが、時代の変化に合わせてこうした働き方を標準化させていくつもりです。現在は、総務部門、資材部門、技術部門、営業部門、そして私の6名が在宅ワークの日を設定するほか、残業や休日出勤の業務を在宅で行っています。製造現場部門のテレワークは今のところZoomでのミーティングのみですが、将来的には機械操作のためのプログラミング、スマートグラスを使ったコーチングなどをリモートでできるようにしたいと考えています。

スモールステップでテレワーク環境を充実

滋賀県中小企業団体中央会の「中小企業テレワーク『はじめの一歩』支援事業」では、IT専門家の方からの支援がとても役立ちました。シン・テレワークシステムをご紹介いただき、専門業者に依頼しなくても自社でセキュリティの高いテレワークシステムを無料で構築できたのは大きなメリットでした。

現状、テレワークはVPNで会社のサーバーへ直接アクセスする方法と、既存のリモートデスクトップを活用していますが、今は2段階認証で安全性も万全、使い勝手も良いシン・テレワークシステムを推奨しています。また、サイボウズOfficeやdesknet’s NEOなどのグループウェアについても、それぞれの特徴や固有の機能なども含めてご教示いただき、情報の共有、プロジェクトの資料なども共同で編集できることでテレワークとの連携や業務効率化も図れますので導入を検討しています。また、社労士の支援で在宅時の勤務管理の問題も改善しました。パソコンの稼働状況、作業内容や作業時間などはパラメーターで表示されるのですが、会社で監視するような体制にはせず、自己管理で任せていて、これから就業規則やルールを見直していくつもりです。また、システムでセキュリティ対策をしていても、不意に怪しい添付ファイルを開いてしまうなどの人為的なリスクもあります。新入社員への情報セキュリティに関するリテラシーやモラルなども含めたデジタル総合教育も行っていかなくてはなりません。社内IT担当者を採用し、スモールステップでテレワーク環境を充実させていきたいと考えています。

効率化による空き時間活用でさまざまな可能性を模索

テレワークやグループウェアのほか、RPA導入も検討するなど、社員が主導して社内のDX化を進めています。RPA活用に向けた業務フローの見直し、取引会社様にも対応いただけるデジタル帳票などのフォーマット作成やペーパーレス化なども今後の課題です。DX化による業務効率化や生産性の向上はもちろん、空いた時間を活用しての新しい付加価値を創造することも重要だと考えています。業務においては、納品時のデータベースを分析して、お客様にバルブのメンテナンスや部品交換などの時期をあらかじめお知らせすることができれば、リスクの回避や修理にかかる時間のロス軽減というメリットを創出できます。社内では教育訓練や研修、異業種とのコラボレーション企画などもできるでしょう。個人としては外部の世界と繋がったり、自己研鑽や趣味の時間に使用したり、ワーク・ライフ・バランスを充実させて欲しいと思います。
まさに「テレワークはじめの一歩」を踏み出したばかり、成功事例を積み重ね、付加価値を生み出せるように一歩ずつ進んでいきます。社員一人ひとりの力を高めながら、ノウハウを蓄積し、時代に合った新しい挑戦を続ける、それが会社としての刺激や活気となり、さらに成長できると確信しています。

VOICE工場長

  • 松尾バルブ工業株式会社
    工場長 山鹿 雅 様
    仕事とラグビーでワーク・ライフ・バランスの充実

    料理人の仕事から転職して3年、工場長を務めさせていただいています。コロナ禍を機に、弊社でもテレワークを導入。私たち製造現場でのテレワークは難しいのですが、社員間の打ち合わせにZoomを使うなど業務の効率化を試みています。社長からは「仕事熱心なのはいいことだけど、家と仕事だけの毎日では必ず行き詰る時が来るから、仕事以外の刺激を感じたり、趣味を楽しんだりする時間も作って欲しい」と言われています。そこで私は仕事の傍ら、湖東・湖北地方の中学生のラグビーチーム「彦根ワイルドバンチ」を創設し、監督として子どもたちの指導にあたっています。日々の練習や週末には遠征試合などもあり多忙ですが、文武両道で勉強もラグビーもがんばっている子どもたちに刺激を受け、私も仕事では工場長として製造現場というチームを牽引するエネルギーになっています。昨冬には、花園競技場での全国高校ラグビー大会で教え子たちが活躍する勇姿を見ることができ感激でした。仕事のやりがいももちろん大切ですが、趣味などプライベートの時間も、充実した人生を送るうえで欠かすことができないものだと思います。

テレワーク『はじめの一歩』
ワンポイントアドバイス

カルチャーショックを受けてください
松尾バルブ工業株式会社
代表取締役社長 松尾直樹 様

まずは会社のトップの方にテレワークを体験していただき「すごい、こんなことできるの?!」「こんな便利なんだ!!」というカルチャーショックを受けていただければ、導入への決断になると思います。テレワークへのビジョンをしっかりと発信することができれば、社員のみなさんの協力を得ながら、アイデアは社内にたくさんあるので着実に前に進めるはずです。

よりよいウェブサイト運営のために、このページに対するご意見をお寄せください。

このページは見つけやすかったですか?

このページの内容はわかりやすかったですか?

このページの内容は参考になりましたか?

その他、ご意見・ご要望等がございましたら、ご記入下さい