事例集

モバイルワーク

株式会社リーフル

介護福祉用具のレンタルと販売、居宅介護支援(ケアプラン作成)、介護リフォーム(住宅改修)など、在宅介護を支える事業を展開。介護を必要とされる方とそのご家族に安心してご自宅での生活を続けていただけるよう、関係各所と連携を取りながら、それぞれの状況・お気持ちに寄り添った福祉用具とサービスを提供しています。
本社所在地 長浜市勝町372番地1
代表者名 代表取締役 山岡健一
創業 1987年
従業員数 男性5名、女性10名
ホームページURL https://leaful.jp
導入ポイント ▼

  • ・ 以前から実施していたモバイルワークを活用
  • ・ 専門家の指導による就業規定の改定やテレワーク環境の整備
  • ・ 現在の居宅介護支援部門から、事務部門、営業部門にも拡充を検討中

女性スタッフが働きやすく
仕事を続けやすい環境づくりに貢献

在宅介護を支える事業を展開する株式会社リーフルでは、コロナ禍をきっかけに居宅介護支援部門のケアマネージャーが以前から出先や移動中にスマホで介護日報の作成やスケジュール確認などのモバイルワークを実施していた事をベースに本格的にテレワークを導入されました。テレワークに対応した就業規則の改定、在宅勤務のための環境整備などを担当された事務長の前川由紀子様にお話を伺いました。

感染リスク回避のため早急な対応が不可欠とテレワークを推進

仕事と家庭を両立している女性スタッフが多く、これまでも働きやすい環境づくりや働き方改革を考え、可能な業務は在宅でもできるよう、2020年春より移動中や出先で介護日報の入力ができるようにモバイルワークを導入してきました。そんな中、コロナ禍となり、居宅介護支援部門のケアマネージャーから「感染リスク回避のためにぜひテレワークを導入して欲しい」という声が寄せられました。利用者様への影響も考えると早急な対応が不可欠と判断し、居宅介護支援部門5名での本格的なテレワーク導入を進めました。すでに活用していたケアマネージャ一向けの居宅介護支援ソフト「カイポケ」でそれぞれが事務作業をしていたのでテレワークに入りやすかったようです。
ケアマネージャー間のコミュニケーションはLINEのビジネス版「LINE WORKS」を使ってスケジュール管理や業務連絡をするほか、毎朝ビデオ通話で朝礼を行い、申し送りや情報共有をしています。また、日々の業務の中ではFAXや紙の書類でのやりとりが多く、取引先の事業者様からFAX送信、書類プリントの依頼があるとそのためだけに出社しなければならないことが問題でした。PCやスマホからFAX送信ができるインターネットサービスを探して取り入れたり、モバイルプリンターを購入したりして、自宅や訪問先からでも対応できるようにしました。既存のモバイルワークに加えて、FAXやプリントアウトができる環境を整えて途中で見直しや改善をするつもりでテレワークをスタートさせました。しかしテレワーク導入にあたり就業規則の改定ができておらず、トラブルなどが起きた場合のことが気がかりでした。

専門家によるアドバイスでIT環境整備、就業規則を改定

そんな時、滋賀県中小企業団体中央会の「中小企業テレワーク『はじめの一歩』支援事業」を受けることにしました。支援では、弊社のテレワーク導入状況や要望をヒアリングしていただいた後、まずはITコーディネーターの方に、会社のパソコンを遠隔操作できる「リモートデスクトップ」についてアドバイスをいただきました。そして、テレワーク試行用に「リモートデスクトップ」や「チャット」をインストールしたパソコンを貸与していただき、今は湖北町にあるサテライトオフィスで事務部門の業務への導入をめざして試験的に使っています。続いて、就業規則の改定について社労士の方に相談させていただき、服務規律や在宅勤務時の費用負担について通信回線使用料や水道光熱費、通勤手当支給などについてもしっかりと検討して明確にしておく必要があることや、他企業のモデルケースなどを助言いただきました。

就業規則の見直し作業では、厚生労働省作成の「テレワークモデル就業規則」を参照しながら、私が策定した弊社の「テレワーク就業規則」を社労士の方に確認いただき、修正ポイントなどをこ指導いただきました。
自分だけでは不安な部分もあり、またスタッフからの不信感なども懸念されましたが、社労士の方にきちんと見ていただけたおかげで、信頼性の高い就業規則を完成させることができました。

自由度、満足度の高い働き方で人材確保にも効果を実感

居宅介護支援部門のケアマネージャーは、出社する時間、利用者宅を訪問する時間、在宅でテレワークする時間を自身でマネジメントしながら働いています。自分で時間の使い方や業務の進め方を決められるという自由度もあり、みんな気持ちに余裕ができて、いきいきと仕事をしています。ケアマネージャー募集の際にも「テレワークで自由な働き方」を訴求しており、新しく採用したケアマネージャーはそれが応募動機になったようです。育休から復帰した事務スタッフはサテライトオフィスでテレワークを試験運用して、時間を有効に使って働いています。女性にとっては、仕事にやりがいもあり、家庭や子どもとの時間もしっかり取れるワーク・ライフ・バランスが実現できる。また、子育てや介護があっても続けやすいため離職率も下がっていて人材確保という面でも効果を実感しています。コロナ禍で必要に迫られてのテレワーク導入でしたが、災害時や家庭の事情などがある場合も時間や場所を選ばずに働くことができます。何よりスタッフからも働きやすくなったと好評なので、コロナ収束後も継続していくつもりです。また、今は居宅支援部門とサテライトオフィスでの実施ですが、事務部門や営業部門にもテレワークを拡充できればと考えています。

TOOLテレワーク活用ツール

  • カイポケ

    ケアマネ支援ソフト。ケア記録やケアプランの作成、国保連合会への伝送請求などさまざまな業務を効率化することができる。

    活用例

    ケアマネジャーのケアプラン作成など、事務作業全般

  • LINE WORKS

    LINEのビジネス版のメッセージアプリ。トークやメール、ビデオ通話、カレンダーなどの機能がある。国際認証を取得した高いレベルのセキュリティでサービスを保護。

    活用例

    スタッフのスケジュール管理、業務連絡や情報共有、毎朝ビデオ通話で朝礼を行っている。

  • モバイルプリンター

    コンパクトで軽量、Wi-FiとBluetoothに対応のプリンター。いつでもどこでも書類の印刷が可能。

    活用例

    訪問先でプリントして配布、自宅でプリントして郵送するなど、紙資料をスピーディに提供している。

  • リモートデスクトップ

    離れた場所にあるパソコンを手元のパソコンやタブレット端末などから遠隔操作するための仕組み。会社と同じパソコン画面上で仕事ができる。

    活用例

    導入当初、各スタッフのノートパソコンが準備できず、個人のパソコンで業務していた。現在は会社からノートパソコンを配布、セキュリティ面の安全性から事務部門ではノートパソコンをリモートデスクトップで試験運用している。

テレワーク『はじめの一歩』
ワンポイントアドバイス

課題解決をしながら完成を目指して
株式会社リーフル
代表取締役 山岡健一 様

新しく業務形態を導入するための準備は必要ですが、最初から何もかも完璧に整えようとすると時間もかかってしまい、なかなかスタートできないのではないでしょうか。とりあえずテレワークができる環境ができたら試験運用を開始してみてはどうでしょう。進めていくうちに問題点や課題が出てきますので、その都度、解決策を検討し、見直したり改善したりしながら、時間をかけて少しずつ完成をめざせばよいと思います。弊社では「中小企業テレワーク『はじめの一歩』支援事業」で社労士の方に支援していただけたことが、就業規則の改定の面で特に心強かったです。

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