事例集

在宅勤務モバイルワーク

株式会社アズマ

県内の道路維持修繕工事、橋梁補修工事など地域社会の安全に貢献して参りました。資材販売業務では琵琶湖の環境保全を考え、環境にやさしい資材を取扱っています。社員教育に特に力を入れ、資格取得や外部講習会への参加などを支援し、社員一人ひとりのスキルアップをめざしているほか、女性の働きやすい職場づくりをめざしています。

本社所在地 大津市伊香立向在地町24番地
事業本部 大津市真野二丁目15番17号
代表者名 代表取締役 東 弘幸
創業 1961年
従業員数 18名
ホームページURL https://www.azmer.co.jp/
導入ポイント ▼

  • ・ 自社にふさわしいテレワーク導入を考えるため講習や支援事業を活用
  • ・ 社員主導でリモート会議、クラウドでのデータ共有などテレワークを実施
  • ・ 一人1台の社用スマートフォンを2023年度中に導入予定

建設現場の生産性向上、業務効率化
柔軟な働き方の選択肢増加にも期待

地元の建設業として県内の道路維持修繕工事、橋梁補修工事などのほか、資材販売業務などを行う株式会社アズマでは、現在、一部の業務で実施しているテレワークをさらに充実させ、DX推進も含めた業務効率化に向けて準備を進めておられます。代表取締役の東弘幸様にお話を伺いました。

代表取締役 東 弘幸 様

テレワークの必要性を感じはじめの一歩を踏み出す

日頃から取引している大手の建設会社とのやりとりや現場業務において、テレワークやデジタルツールの活用は標準化されており、弊社も以前からテレワークの必要性は感じていました。そこで、ある「DX」をテーマにした講習を受講したところ、今後、情報の通信量はさらに増加し、また少子化による生産労働人口減少に対して作業効率を向上させるためにもDX化は欠かせないとのこと。

さらに「建設生産プロセスにおいてICT等を活用し、建設現場の生産性を2025年度までに2割向上させる」という国土交通省のプロジェクトもあり、我々のような中小企業がどのように対応すればよいのかという危機感と問題意識をもっていました。一方で、テレワークがうまく活用できれば、業務改善につながるのではないかという漠然とした思いもあったのですが、弊社でどのように活用できるのか、何から進めればよいのか、導入に向けて推進できる人材がいないことも障壁となり、具体化することができませんでした。そんな時に滋賀県中小企業団体中央会の「中小企業テレワーク『はじめの一歩』支援事業」を知り、活用することに。テレワーク導入へ必要なステップ、事例紹介などをいただき、何ができるか、どんな業務に対応できるのかを考える機会となりました。社会保険労務士に就業規則の整備のためのアドバイスや情報提供いただき、ITコーディネーターには社員一人1台導入予定のスマートフォンのセキュリティや管理方法、注意すべき点などについて、詳細にご指導いただきました。

リモート会議、クラウド活用のデータ共有などモバイルワークはすでにスタート

テレワーク=在宅ワークという先入観がありましたが、現在、社員主導で進めているいくつかの業務の中で「モバイルワークも、テレワークのひとつです」と助言いただいことは貴重な気づきでした。取引先や協力業者とのリモート会議、クラウド上で図面を共有したり、施工管理書類を作成したりといった業務はすでにスタートしています。現場監督がノートPCを携帯し、現場での空き時間にメールチェックや事務作業を行えるようになったことで、これまで帰社してから行っていた業務が軽減され残業時間が激減しました。

ほかにも作業記録として、毎日現場の写真を撮影しているのですが、3か所ほどの現場が同時進行していて、それぞれ1日10~100点超の写真の管理と整理をしなくてはなりません。従来は現場で撮影した写真をSDカードに保存し、事務所の担当者に届けていました。現在は、各建設現場の事務所からモバイルWi-Fiを使い、デジカメで撮影したデータをノートPCから随時クラウドにアップ、それらを事務担当者が「KSデータバンク」という建設業向けのデータ管理サービスを活用してすぐに写真の整理を行っています。こうしたことで作業の効率化だけでなく「ここの箇所の撮影を忘れている」というようなチェックもしやすくなり、管理の精度も向上しました。

社用スマートフォンの導入で業務効率化とコミュニケーションを円滑に

テレワーク推進に向けて、まずは社員一人1台のスマートフォンを導入します。課題となっているセキュリティ対策、使用アプリの選定、運用のルールを整備し、2023年度中には実施したいと考えています。業務連絡やスケジュール管理、データ共有からスタートし、社員からの意見やアドバイスも反映しながら、徐々に拡張していくつもりです。今は毎朝、本社・事業本部・各現場での朝礼で業務報告やその日のスケジュール確認などを行っています。それらの情報共有は、今後スマートフォンで行えるようになるのですが、やはり社員同士が顔を合わせるのは大切なので、導入後も朝礼は継続します。各拠点をオンラインで結ぶこともできるようになりますし、実際に会うことも並行しつつ、デジタルツールを使って、よりコミュニケーションを深めることができればと思っています。弊社では、建設業における女性の活躍を促進しており、女性の働きやすい職場環境づくりをめざしています。今後DX化によって、写真データ管理だけではなく、技術職としての業務も増加するでしょう。そうしたことで付加価値が上がり、賃金の向上にもつながります。また、女性は結婚や出産、介護、家庭の事情など、フルタイムで働くことが難しい状況になることもありますが、テレワークを活用することで、継続して働くことができます。女性はもちろん、すべての社員にとって、テレワークで柔軟な働き方の選択肢が増えると思います。

女性社員のスキルアップをサポートし働く可能性をさらに広げる

建設業で働く女性の可能性をさらに広げられるよう、女性技術者の育成、スキルアップをサポートしています。テレワーク業務においても多大な力を発揮している女性事務担当者も、コンクリート診断士の資格を取得していたり、ドローンを操縦するなど現場でも活躍しています。結婚、出産後もライフスタイルに合わせて勤続し、さらに活躍の場を増やしていくためにも、必ずテレワークは有効な手段になるでしょう。

テレワーク業務の流れ

テレワーク『はじめの一歩』
ワンポイントアドバイス

自社でできること、活用できる業務から考えてみる
株式会社アズマ
代表取締役 東 弘幸 様

一歩を踏み出す前に、まずは情報を得て、自社に何ができるのか、どんな業務に活用できるかを考えてみてください。セミナー受講、支援事業の活用、関連機関などに相談する、他社の事例を参考にするのもよいと思います。そこから理想とするテレワークのイメージ、実現するための課題なども明確になり、進むべき道が見えてくるでしょう。社員や取引先との会話の中からアイデアやヒントが見つかることもあります。

よりよいウェブサイト運営のために、このページに対するご意見をお寄せください。

このページは見つけやすかったですか?

このページの内容はわかりやすかったですか?

このページの内容は参考になりましたか?

その他、ご意見・ご要望等がございましたら、ご記入下さい