組合運営Q&A

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出資・出資金

  • 員外者の出資について


    中協法には員外者が出資してはいけないという禁止規定はないが絶対にいけないものか、その根拠をどこに求めるべきか。

    組合員は1口以上の出資を有しなければならないということは、中協法第10条に規定するところであり、その出資額を限度として責任を負うものであることも同条第5項に規定するところである。さらに協同組合とは組合員が相互扶助の精神に基づき協同して事業を行うため組織されたものであるから、これらを総合して考えるならば、組合は組合員のためのものであり、員外者が出資するということはあり得ない。
    なお、員外者に組合事業を利用させるうえで必要があるならば、別途保証金等で対応すべきであろう。

  • 組合の債務に対する組合員の責任について



    組合の借入金、買掛金等の対外債務に対する組合員の負うべき責任の限度については中協法第10条の出資金を限度とする有限責任は絶対的なものであるか。
    例えば、総会において、各自の出資金以上の金額を負担すべきことを議決した場合、あるいは、組合員のある特定の者を指名して負担せしめることを議決した場合等、この議決は有効であるか。


    右に関して貸付金、売掛金等の未回収のため、借入金等の返済不能を生じた場合、責任は誰が負い債権の追及はどこまで及ぶか。


    赤字累積による清算の場合はどうか。


    組合がその事業の遂行上、第三者と取引をし、借入金、買掛金等の債務を負い、かつ、その弁済が不能となった場合において、組合員が負うべき責任は、その出資額を限度とし、総会その他の議決をもってしても、これを超える責任を負わせることはできないものと解する(中協法第10条第5項)。
    なお、組合が借り入れた資金を組合員に貸し付けた場合、組合が共同購買をした物品を組合員に販売した場合等において生じた組合と組合員間の債権債務関係については、出資とは関係なく、組合に対して債務を負っている組合員は弁済の責に任じなければならない。また、組合の第三者に対する債務について 全部又は一部の組合員が組合のために連帯して保証をしている場合(いわゆる連帯保証)にその保証をした組合員は、個人的に無限の責任を負うことになる。


    したがって、設問のごとく、組合員に対して出資額以上の責任を負わせること、組合の債務につき、特定の組合員を指名して弁済の責に任じさせること等を総会において議決し、議決なる故をもって負担させることは、法令違反であるから無効である。


    組合財産をもって債務を完済するに足りない場合において、解散をし、又は破産の宣告を受けたときも、組合員の責任は、上述の組合と同様である。
    なお、本問の如き事例も、総会の議決である旨をもって組合員に限度額以上の出損を強制することはできないが、自主的意思によって負担しようとすることを阻止するものではない。

  • 組合出資の差押えについて


    債権者である「組合員A」の申請により、裁判所より、組合に対して、債務者たる「組合員B」の組合出資金について 「債権差押並びに転付命令」が発せられた。この事態に際し次の点をご教示願いたい。
    (1) 組合員の持分と組合員資格はどうなるか。
    (2) 差し押さえた持分又は出資証券が競売される事態に当該組合員が脱退若しくは譲渡を認めない場合。
    (3) 前項において、当該組合員が譲渡を認めた場合、組合がそれを承認しないとき。

    (1)債権者Bの組合員資格は喪失するものでなく、ただ組合よりの配当金が取得できなくなるだけであり、組合員Bの持分が変わるものではない。したがって、組合員Bが脱退し、持分払戻しのできる事態にならない限り転付命令が発せられることには疑問がある。
    (2)組合員が脱退又は譲渡を認めない限り、債権者たる組合員AはBの出資あるいは持分を取得又は承継することはできない。 なお、ご質問の競売については、組合の出資証券は有価証券ではなく、単に出資したことを証する書面であるから、当然競売ということはあり得ない。
    (3)中協法第17条によって、持分の譲渡は組合が承認しない限りできないので、たとえ組合員が譲渡を承認したとしても譲渡は行い得ないことになる。

  • 出資証券の質入、担保について


    事業協同組合の出資証券は、組合の承認があれば金融機関に担保あるいは質入できるか。

    組合員出資証券の質入を禁止する法律規定は何もないので、質入は可能であるが、出資証券は自由に譲渡できず、それ自体換金価値を有する有価証券ではないので、 質権の対象たり得る価値はほとんど有していない。したがって組合としては、これに承諾を与えないことを原則とすべきと考える。

  • 出資証券紛失の際の取扱いについて


    協同組合の組合員が、その出資証券を紛失した場合、組合及び組合員はどのような手続をしたらよいか。

    出資証券は、市場性を有する証券ではないから、一般の有価証券と同様に取り扱う必要はなく、例えば預金通帳、領収書等の紛失の場合の取扱いと同様組合員より紛失届を提出させ、それにより組合は新たに証券を再交付するだけで差し支えない。したがって、公示催告の手続は要しない。

  • 行方不明組合員の出資金整理について


    組合員Aは、○年1月30日に組合に加入し、×年12月30日まで組合を利用していたが、その後行方不明となった。 組合としては、Aの出資を整理し実質上の組合員の出資のみとしたいが、どのような処置が適当か。なお、Aの組合に対する負債はない。

    出資を整理するには、当該組合員が組合を脱退することが前提となり、ご照会の場合の行方不明組合員については資格喪失による脱退か、 又は除名による強制脱退が考えられる。
    具体的事情が不明で判断しかねる点があるが、もし行方不明と同時に事業を廃止してしるのであれば、 資格喪失として処理することが可能と解する。
    この場合、組合員たる資格が喪失したことを理事会において確認した旨を議事録にとどめると同時に、内容証明郵便をもって持分払戻請求権の発生した旨の通知を行うことが適当と考える。除名は総会の議決を要し、この場合除名しようとする組合員に対する通知、弁明の機会の付与等の手続が必要であるが、組合員に対する通知は組合員の届出住所にすれば足り、この通知は通常到達すべきであったときに到達したものとみなされるから一応通知はなされたものと解される。
    弁明の機会の付与については、その組合員が総会に出席せず弁明を行わない場合は、その組合員は弁明の権利を放棄したものとみなされ、除名議決の効力を妨げるものではないと解される。
    なお、除名が確定した場合は、資格喪失の場合と同様の通知とするのが適当である。
    以上の手続により、当該組合員に持分払戻し請求権が発生するが、その請求権は2年間で時効により消滅するので、時効まで未払持分として処理し、 時効成立をまってこれを雑収入又は債務免除益に振り替えるのが適当と考える。

  • 組合設立後の現物出資について


    現物出資については、中協法第29条に、「現物出資者は、第1回の払込の期日に、出資の目的たる財産の全部を給付しなければならない。」とあるから、この第1回の払込の期日は組合側からみた第1回であるから、設立後における現物出資は認められないという解釈があるが、そのとおり設立後における現物出は認められないかどうか。

    現物出資に関する規定は、中協法の第29条と第33条であるが、第33条は定款の記載事項として取り上げられているので、本件については、第29条の解釈となる。
    第29条は、設立関係規定の一部で、設立許可後、理事の出資払込み事務について規定している。
    同条第3項「現物出資者は、第1回の払込みの期日に、出資の目的たる財産の全部を給付しなければならない。」の規定は、現物出資の払込みの期日を規定したもので、その期日は第1回の払込みの期日と定めているに過ぎないのであるが、この規定から現物出資は出資の第1回の払込みに限られるということになるわけである。
    したがって、それでは、出資の第1回の払込みとは何かが問題となるわけであるが、これには、分割払込みの場合の第1回の払込みのみをいうのか、 組合設立時最初に行う第1回の払込みに限っていうのかという問題がある。
    これに対しては、昭和40年に法務省民事局長通達によって、設立後の現物出資は可能であるとの見解が示され、 中小企業庁においても同様の解釈がとられ指導されるようになった。(通達・・・40・11・26法務省民事甲第3289号)
    したがって、現在では、組合設立後でも現物出資はできることとされている。
    なお、現物出資については商法等の準用はないが、株式会社においては、会社設立時には現物出資は発起人に限られているが、増資の場合にその制限がなく現物出資ができることとなっている。

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