先進組合事例

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滋賀県製麺工業協同組合

滋賀県産小麦使用の「近江ソフトめん」の開発と拡販

加工食品で新たなブランドを立上げ一定の支持を得ることは簡単ではない。本事業では、もともと学校給食で馴染みのあるソフトめんをクローズアップしたことが成功のカギとなった。

1.背景と目的

製麺業界は、小麦粉などの原料高や電気料金・物流コストの増加など、経費増加の傾向にあり、さらに競争激化により麺の販売単価下落が続き、収益が悪化している。

そこで、学校給食の人気のメニュー「ソフトめん」を家庭で味わえるように、滋賀県産小麦「ふくさやか」を使用した一般小売り向け商品を開発し、販路拡大 に取り組んだ。

2.取組みの手法と内容

この事業は、大きく「近江ソフトめんの開発」と「情報発信と拡販」の2つに分けられる。
①近江ソフトめんの開発
2017年度の地域特産品等販路開拓支援事業を活用して、「近江ソフトめん」の開発に取り組んだ。
当組合の6組合員は、滋賀県の学校給食事業に給食用麺として「ソフトめん」を供給しているが、委託加工であることからこの製品をそのまま当組合の商品として展開することはできないという制約がある。そこで、組合が独自に小麦の調達から製品化までを行うこととした。

②情報発信と拡販
近江ソフトめんは素材型製品のため、訴求力が弱いという短所がある。
そこで、この製品を使ったメニュー(レシピ)を公募することで、ソフトめんの特質を伝えながら、「近江ソフトめん」を使った「美味しいメニューを提案していく」という手法を採用した。
2018年7月21日に「滋賀県ソフトめんレシピコンテスト2018」を開催し、県民参加型の情報発信を行い、知名度を上げることや、地元信用金庫主催のビジネスマッチング事業への参加などを通じて、販路開拓などに取り組んだ。
本事業は、役員会の元に設置した「ソフトめん展開・実行委員会」が主に活動し、若手理事と事務局で計画的に推進した。
特に本コンテストはメディアにも積極的に取り上げてもらい、NHKや民放のニュースになるなど、インパクトのある成果を得た。

3.成果とその要因(目標達成状況や今後の期待成果を含む、成果要因・奏功エピソード)

本事業で目標としたのは「取扱店の獲得」、「高単価商品でも成立するブランドに育成すること」、「参加組合員の増加」の3つである。
取扱店は当初の18店から32店舗に、参加組合員も当初の6企業から8企業に増え、販売価格も異例の78円/150gを堅持している。
現在では県内のスーパーや農産物直売所、道の駅などで土曜日限定販売が定着している。

コンテストには様々なレシピが応募された

コンテストには様々なレシピが応募された

レシピコンテストに参加された皆さん

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