組合事例紹介

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滋賀県麻織物工業協同組合「SDGsを利用した組合の広報活動」


近江上布伝統産業会館 外観


近江上布伝統産業会館 館内

組合が考える「あるべき姿」を宣言

令和4年1月18日、創立65周年を迎えた滋賀県麻織物工業協同組合は、SDGsに取り組み持続可能な社会の実現に貢献することを宣言しました。これまで培われ、受け継がれてきた協同組合の良さを生かして、より良い社会を実現するために同組合が考える「あるべき姿」を3つの取り組みにまとめています。

日本文化の伝承と人の育成

湖東地域の麻織物に関わる生産者が年齢・性別や生活環境の変化にとらわれず、そのノウハウや技術を活かして活躍できる場を創出する。日本の伝統産業や文化を将来的に担う「近江上布」をはじめとする麻織物の職人に関する研修を充実させ、質の高い教育を提供する。国指定の伝統的工芸品「近江上布」の歴史教育や機織りなどの体験学習を通じて、近江上布・近江の麻織物に関わる全ての人々が滋賀県や日本の文化に対して理解を深めることに努める。

ものづくり組合として

約600年続く地域固有の産業として責任や誇りを胸に、伝統工芸の継承、地場産業の振興を通じて働きがいのある環境を実現する。夏涼しく、速乾性があることで清潔に使え、丈夫で長持ちする麻の特性を活かした新たな生活用品を世の中に提供し持続可能な社会の実現に努める。成長が早く、CO2の吸収力が高いヘンプ等を原料とすることで、カーボンニュートラルの実現に貢献する。

パートナーシップおよび地域・社会との関わり

温暖化が進む夏の暑さ対策など、肌に触れると涼しく感じる麻製品の使用を提案し、日用品として提供することで空調等に関するエネルギーの削減に寄与する。国内はもとより国外の麻の産地、麻織物に関連する事業者や関係機関、行政との連携も含め、 組合員企業と共に 皆さまに愛される産地を目指し、伝統工芸の継承と約600年続く歴史の継続に努める。

同組合では設立以来、環境に優しい麻織物の普及促進、伝統産業の継承や地場産業の振興といったSDGsにつながる取り組みを行ってきました。加えて、昨今のファッション業界においてSDGsはグローバルスタンダードとなっており、海外市場からの要請も高まっていました。今回の宣言は、SDGsという視点から麻織物の意義や同組合の活動を再認識する機会となり、グローバル展開を進めていくうえでの環境整備にもつながりました。また、策定の過程において各組合員企業がSDGsと真摯に向き合い、議論が深まったことも大きな成果のひとつとなっています。

拠点を生かした周知活動の取り組み

同組合は活動拠点として「近江上布伝統産業会館」を有するのが特長のひとつであり、その強みを活かしSDGsの理念を具現化するイベントなどを通じて、周知活動に取り組まれています。

令和4年5〜6月には「~もっと知って、体験しよう~SDGsと近江上布」を開催し、愛荘町で活動する4団体との「スペシャルトーク」や、残糸・残布を使ったものづくりのワークショップ等を実施。同年7〜8月には主に子どもを対象とした「愛荘乃麻 for キッズ~SDGsと麻に親しむ夏休み~」が行われました。

また、同年11月には、県内の比叡山高校が学習の一環として見学に来館。SDGsと伝統産業が同時に学べる場として、教育現場からの見学依頼が増加しています。

SDGsの訴求によって、新たな連携が生まれ、来館者層が広がる効果が生じています。

滋賀県麻織物工業協同組合(omi-jofu.com)

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