組合事例紹介

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滋賀県生コンクリート工業組合「BCP取り組み支援内容」

平成30年度策定支援4回

主な内容

なぜ事業継続計画(以下、「BCP」)が必要なのか?

近年、地震や洪水などの事前災害が多発しており、滋賀県においても必ず発生すると考えるべきである。

大地震、台風や集中豪雨による洪水等の水害、新型インフルエンザ等の感染症、テロなどの不測の事態により、組合や組合員の事業の遂行が困難になることが予想される。

BCP策定の目的は、平時に災害時の被害減少対策を行うことや災害時の行動マニュアル、安否確認などの情報収集方法、事業再開への道程等を取り決めておくことにより、組合・ 組合員の事業の継続、再開を速やかに行うことである。

生コンクリートは、平時においてはダム・ 堤防・ 道路等の防災に活用され、有事の際には、緊急補修工事や災害復旧に用いられている。

災害後、組合と組合員の事業を継続し、生コンクリート供給体制を維持することが迅速な被災地域の復旧につながる。

このBCPは、組合事務局及び事務局員の被災を想定したものとし、組合員が被災した場合については組合事務局による情報収集及び関係各所への提供、並びにバックアップシステムを含む技術的サポート等の取り決めとした。

バックアップシステムについては災害時にのみではなく、有事の際にはいつでも活用・ 支援ができるよう検証を重ね準備しておく。

訓練と定期的な見直し

このBCPでは、震度6以上の地震を想定し作成したが、水害等他の災害についても応用する必要がある。

その為の教育訓練と周知を定期的に行い、BCPを適宜改訂する。

BCPの基本方針

当組合は、大規模自然災害等が発生した場合、組合と組合員の事業継続を支援していくのに必要な行動を示すため、以下の基本方針に基づき、行動する。

  • ・ 組合の職員(人命)の安全を守る
  • ・ 組合の求心力を向上させる
  • ・ 組合の事業を早期復旧若しくは継続させる
  • ・ 組合員の事業を早期復旧若しくは継続させる
  • ・ 組合員が供給責任を果たし、顧客からの信用を守ることを支援する
  • ・ 組合員の経営(雇用)を守る

中核事業

当組合における中核事業およびそれに係る情報は以下のとおりである。

  • 1. 生コンクリート業に関する指導及び教育
  • 2. 生コンクリート業に関する情報又は資料の収集及び提供
  • 3. 生コンクリート業に関する調査研究
  • 4. 上記3項目のほか、次の事業を行う
    • 1) 組合員の新たな事業分野への進出の円滑化を図るための新商品若しくは新技術の研究開発又は需要の開拓
    • 2) 組合員の取り扱う生コンクリートの共同検査
    • 3) 組合員の取り扱う生コンクリートの共同宣伝
    • 4) 組合員の福利厚生に関する事業
    • 5) 前各号に関する付帯事業

重要業務

当組合は、以下の業務の継続もしくは実施を最優先事項とする。

  • 1. 監査事業
  • 2. 技術委員会を中心として行う技術関連事業
  • 3. 検査機器等の貸し出し業務
  • 4. ブランド化推進室が行う研究・事業
  • 5. 組合員間の連携支援(組合員間の情報連絡等の連携支援、バックアップシステムのサポート、技術支援)
  • 6. 業界への情報発信、自治体への要望提出等の初動対応(組合員、全国生コンクリート工業組合連合会、近畿地区本部、県下生コンクリート協同組合、滋賀県中小企業団体中央会、滋賀県、建築・土木業界)
  • 7. 上記項目の付帯業務及び組合活動に関する業務、経理、事務一般

被害想定

琵琶湖西岸、花折など各断層を原因とする地震や南海トラフ巨大地震により滋賀県全域で震度6弱以上の地震が起きる可能性が高く、また甚大な被害が予想される。よって本計画における緊急時の被害状況を以下のとおり想定した。(滋賀県防災情報マップ)
https://shiga-bousai.jp/dmap/top/index

インフラへの影響

  • ・ 停電が発生し、水道とガスが停止する。その後、電気、水道、ガスの順番で復旧する。
  • ・ 電話やインターネット等がつながらなくなる。その後、ケーブル断線の復旧等により順次復旧する。
  • ・ 一部の道路が通行規制になる。その他の道路で、渋滞が発生する。
  • ・ 発生直後は、鉄道の運行が完全に停止する。その後、被害の少ない地域から順次再開する。

組合(事務局)への影響

  • ・ 設備、什器類の移動、転倒、耐震性の低い建物の倒壊により職員が負傷する。
  • ・ 固定していない設備、什器類が移動、転倒、事務所が大破、倒壊、浸水する。
  • ・ パソコン等の機器類が破損し、重要なデータ(組合員名簿、緊急連絡簿等)が復旧できなるなる。
  • ・ 万一の場合、組合事務局機能が維持できなくなる。

組合員への影響

組合員の一部が大きな被害を受けた場合

建物の倒壊、従業員の負傷により、管内の一部の組合員が自助のみでの事業継続、復旧が困難となる。また、原材料や庸車の調達が困難になる場合がある。

管内全域の組合員が大きな被害を受けた場合

建物の倒壊、多数の従業員の負傷により、管内のほぼすべての組合員が自助のみでの事業継続、復旧が困難となる。また、原材料や庸車の調達が困難になる場合がある。

組合員の顧客への営業

  • ・ 緊急需要、復旧需要、一般需要の想定が必要。
  • ・ 被災直後は一時的に生コンの需要は激減するが、復旧段階に入ると需要増加が見込まれ供給が追いつかないことが考えられる。

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