市町村合併を契機に商店街組織が立ち上がり、LED街路灯への改修やチャレンジショップを活用した高齢者向けサービスなどで地域と観光客に愛される安心なまちづくりを実現
1.背景と目的
商店街では、「商店主の高齢化による商店の減少」や「後継者不足」という根本的な問題を抱えており、これらが安全・安心かつ賑わいのあるまちづくり活動に対応できない原因となっていた。そこで、平成22年に組織的なまちづくり活動を推進するため組合による組織化を行い、「木のぬくもり」と「昔ながらの街並み」という地域の特色を生かしながら、住民にとっても訪れる観光客にとっても安全で安心かつ心安らぐまちづくり活動を行うこととした。
2.事業・活動の内容
「ほっとする街・きのもと」の具現化は、商店街(組合)主体のまちづくり活動と木之本地域全体のまちづくり活動を促進する連携組織活動の2つに分かれている。
組合としての独自の活動は、平成24年度に国の認定を受けた「商店街活性化事業」を活用して「①LED照明による街路灯改修事業及びその維持管理事業」、「②空き店舗活用によるチャレンジショップ事業」「③木彫りランプシェード製作体験・灯りイベント事業」、「④木のぬくもり体感スタンプラリー事業」、「⑤おもてなし研修事業」の5つの活動を行っている。
また、広域型の活動としては、長浜北商工会、奥琵琶湖観光協会、地蔵坂商店街(任意組織)と本組合による街づくり組織「KZOHN(Kゾーン)」を立ち上げ、「景観形成事業」や黒田官兵衛記念館に伴う「博覧会事業の推進」などにも取り組んでいる。
3.成果(今後予想される成果も含む)
事業計画において、平成26年度時点での目標として「来街者数の10%増加」、「商店街全体の売上高1%増加」の2つ目標を設定し取り組んでおり、具体的成果として、同商店街で4件、Kゾーンの地蔵坂商店街で1件の新規出店の計画が出されている。また、上記の広域的まちづくり組織活動の開始やチャレンジショップでの「弁当配達サービス」「飲食スペースの提供」などが高齢者サポート事業として機能しており、地域コミュニティの形成面での効果もでている。
本組合の活動は設立からまだ3年程度と短いが、当初から全国商店街支援センターの支援を受けることでまちづくりアイデアや知識・具体的活動方法に関するサポートを受けたことで早期に効果が生まれた。
「うだつ」のある街並み
LED化した街路灯
木製ランプシェード