先進組合事例

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企業組合やじろべえのハウス

※地場産業(平成24年度調査)
高齢者・障害者を対象とした共生型デイサービスの展開

平成18年の介護保険法等の改正を契機とし、健常者と障害者がともに過ごせる「共生型デイサービス」施設を設置。季節や自然を感じられるサービスメニューを提供している。

1.背景と目的
平成18年4月より施行された新「介護保険法」や「障害者自立支援法」が契機となり、福祉制度は大きな転機を迎えた。そこで、高齢者のみならず障害者など弱い立場の方を一人でも救えればと考え、健常者と障害者がひとつの屋根の下で過ごせる「共生型デイサービス」施設の設置を目指した。施設の運営母体は、企業組合であり、中央会の支援を受け平成18年10月に設立し、1年後の平成19年12月10日に「やじろべえのハウス」としてオープンした。

2.事業・活動の内容
「やじろべえのハウス」は、共生型デイサービスのコンセプトの下、老人デイサービス事業を柱として視覚障害者サポート事業を含む2つの事業を行っている。
自然に恵まれた環境を生かして、季節や自然が感じられる工夫を行い、「①自家菜園での体験など」「②季節の湯の提供」「③季節の体験型イベント開催」「④視覚障害者への対応等」「⑤各種イベントの開催」「⑥誕生日などの記念日への対応」「⑦月2回のご当地名産の提供など利益還元」等の活動を行っている。
スタッフは、施設利用者の80歳以上の方と隔たりなくコミュニケーションが可能な60~65歳前後の年代で、すべて理念を共有する組合員である。
また、地域の民生委員との連携によるレクレーション情報の共有や、地域との交流活動の一環として「すぎのこ保育園」と連携し高齢者と園児の交流の場づくりをするなど、デイサービス施設の機能を超えた活動を行っている。

3.成果(今後予想される成果も含む)
設立当初の利用客は2~3人程度であったが、3年を経過した現在では23人と安定的な利用実績を上げ、昨年度の決算では102万円の黒字へと転換した。
本組合は、福祉事業への想いが強い組合員が中心となって設立されたものであり、全員が施設運営の携わっていることから、組合全体及び組合員ともに高い満足度を実現している。
今後の課題としては、現時点では稼働率が高く新たな利用ニーズに応えられないことから、施設拡張をあげているが、設計段階で想定したため施設自体は問題がなく、常勤看護師要件をクリアすべく検討に入っている。


自家菜園があるデイサービス「やじろべえのハウス」


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