先進組合事例

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滋賀県扇子工業協同組合

※地域資源を活用した事業展開(平成19年度調査)
道の駅「藤樹の里あどがわ」を活用した扇子情報の発信

道の駅「藤樹の里あどがわ」に併設した扇子の常設展示販売場と実演・体験工房を活用した事業展開

1.背景と目的
高島扇骨の生産量は、戦後に一時、年間1,330万本(昭和33年)に達したが、扇風機やクーラーの出現 で涼をとる普通扇の需要が激減し、昭和38年には500万本まで落ち込んだ。その後徐々に回復し、現在は 年間約740万本位の生産量で推移している。
商品構成は、普通扇(夏扇)35%、飾り扇30%、舞扇20% その他15%となっている。一方においては、製造技術が海外流出し、量産を始めた低コストの中国産の扇骨 に押されるという厳しい環境に直面している。

2.事業・活動の内容
旧安曇川町商工会では平成12年度から、町内の商工業者、行政、一般住民の代表による地域資源調査委員 会を設置し、安曇川町の自然、歴史、文化、人物、物産などの地域資源を特産品開発と観光振興に活かすため 地域資源調査事業を実施してきた。
その結果、特産品開発においては「環境にやさしい資源としての竹の活用 」、観光振興においては「継体天皇に関連する遺跡や田中城跡などの歴史的資源の活用」を重点テーマとして 具体的な取り組みを進めてきている。地域振興のための産地化形成の要因の一つを「近江聖人の里・びわ湖こ どもの国、竹と扇子の里」として、道の駅の各施設を核に、扇骨・扇子文化を発信する事業を展開している。

3.成果(今後予想される成果も含む)
①道の駅「藤樹の里あどがわ」を中心にした地域一丸となっての活性化の推進と、②固定観念にとらわれな い新規需要の新用途開拓を積極的に推進したこと、の2点が成功の要因と考えられる。
高島扇骨は、滋賀県指定の伝統工芸品でもある。このように伝統的な技術分野に最先端の技術であるところの レーザー彫刻機械を導入したことにより、顧客ニーズに即応した扇子(マイせんす)も提供できるようにした 。伝統技術と最新技術の組み合わせが、時代にマッチしたヒット商品の提供を実現した事例であるとも言える。   道の駅を核に、今後ますます、高島扇骨・近江扇子事業が発展する可能性に期待が寄せられている。


道の駅 「藤樹の里あどがわ」

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