組合事例紹介

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守山市管工事業協同組合「BCP取り組み支援内容」

令和元年度ブラッシュアップ支援1回

主な内容

BCP策定の趣旨

大地震、集中豪雨や洪水等の水害、新型インフルエンザ、テロ等の不測の事態に見舞われた状況で、当組合は生き残ることができるのか。組合員の従業員やその家族を守れるか。市民からの信頼を維持できるか。守山市管工事業協同組合は、こうした緊急事態に遭っても、何とかして組合運営を維持・継続しなければなりません。

東日本大震災発生以降、防災・減災意識が高まって来ていますが、平成27年9月には、栃木県、茨城県、宮城県など関東・東北において河川の堤防が決壊し、甚大な被害を受け、家屋や尊い多くの人命が失われており、依然として多くの災害が発生しているのが現実です。

その際、記録的な豪雨、想定外の事態、これまでに経験したことのない雨などと報道されていますが、こうした災害は起こるべきして発生したと言えます。何故なら、河川改修など人工的な構造物は、30年とか50年確率などと、一定の基準や予測の元に設計されており、それ以上の自然現象は、現在生きている我々は経験していないかも知れませんが、遠い過去には何回も発生しているもの歴史上事実であります。

このことから、我が守山市においても将来的には、南海トラフによる巨大地震や野洲川堤防の決壊による被害は必ず発生すると認識すべきです。そうした災害に備えて、守山市においても「守山市地域防災計画」が策定され、毎年8月末に「地震災害総合訓練」が実施されています。守山市管工事業協同組合も守山市上下水道事業所の職員様と共同で水道復旧訓練に参加し、組合員の一致団結した組織力により、日頃の修繕業務等による水道復旧作業の技術研鑽の成果を披露しています。また、配管技能講習会や下水道排水設備研修会等に参加し、技術向上に努めると共に、危機意識は絶えず保持しているところです。

また、組合発足当初より、守山市から受託している「上水道施設修繕業務」及び「水道量水器取替業務」については、各組合員の経営規模(従業員数、車両・掘削機械等の保有数等)に格差はあるものの、組合員全員で受け持っています。これは、日頃から全組合員が修繕業務等を施工することにより、災害時には即対応できるよう技術研鑽に努めるためでもあり、各組合員がそれぞれの能力に応じて復旧作業を分担して実施することが可能となります。

従いまして、当該事業継続計画(BCP)は、災害時に即対応できるための水道復旧や組合存続のためのマニュアルとして策定するものであり、決して特別なものではありません。災害時に組合をどのように続けていくか等、日々の運営の中で考えていることを、計画として「見える化」し、それが最高意思決定者不在という緊急時においても、当該BCPは日々の組合運営の延長にあるものと考えています。

なお、社会情勢は刻々と変化している中、当該BCPもそれに即した計画であるべきであり、必要に応じ、見直しを行い改定します。

重要業務

  • ・災害時における上下水道の応急復旧作業
  • ・組合員の組合内外における連携支援
    (組合員間の連携の調整、他の組合との調整 等)
  • ・業界への情報発信
    (滋賀県中小企業団体中央会、滋賀県管工事業協同組合連合会、湖南管工事業組合連絡協議会等の団体との連携)

地震の場合の被害想定
(その他、液状化、水害、落雷による被害、給排水管の老朽化に伴う漏水、地震災害時の弁操作等について想定)

守山市では、災害に備えて「防災マップ(平成24年改訂版・平成31年3月一部更新。)を作成している。この「防災マップ」に基づいて、守山市での被害の想定をする。

守山市内で起こりうる地震は、琵琶湖西岸断層帯地震(南部)と南海トラフ巨大地震(東南海・南海地震)が考えられる。その内、南海トラフ巨大地震の災害を想定する。

南海トラフ地震(東南海・南海地震)は、想定震度が5強であることから、被害想定は守山市内の水道管が破裂や漏水が考えられる。

また、震度5強であることから、組合事務所の建物が倒壊する可能性は極めて低い。

液状化および洪水の被害想定も少なく、組合企業も守山市内にあることから、バイク・自転車あるいはとほでも現場に到達できるものと考えられる。

事業継続計画(BCP)の運用

BCPの周知・定着

BCPの重要性や進捗状況等を組合内に周知するため、定期的に組合員に対して以下の周知・定着活動を実施する。

  • ・ 組合員や職員に対して、BCPの進捗状況や問題点を説明する。(毎年1回以上)
  • ・ 組合員と共同で策定したBCPの訓練を実施する。(毎年1回以上 市の防災訓練時)

BCPの見直し

BCPの実効性を確保するため、以下の基準に基づきBCPの見直しを行う。

  • ・ 組合事務局の人員入れ替え時、組合員の入会・脱退、組合員が取り扱う商品・サービスの変更・追加等があった場合や、BCP訓練により策定したBCPの問題点が把握された場合は、BCPを見直す必要があるか検討を行い、その必要があれば即座に見直す。
  • ・ 毎年1回以上、事前対策の進捗状況や問題点をチェックし、必要に応じてBCPを見直す。
  • ・ 災害時の復旧作業において、組合員別の人員・資機材等の保有数を正確に把握しておくことが重要であるため、必要に応じ、その調査を実施してBCPを更新する。

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