先進組合事例

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高島晒協業組合

特徴ある活動(平成30年度調査)
若手中心へのシフトで海外展開と人材育成を強力に推進

経営環境の変化や高齢化が背景にあるなか、若手を中心とした柔軟な取り組みの必要性を組合役員が認識したことにより、海外進出及び人材育成に繋がっている。

1.背景と目的
組合の晒(さらし)加工量は減少を続け、平成29年度には6万反を割る状況になっている。さらに重油や染料等原材料高騰や組合職員の高齢化及び市場ニーズの小ロット化等様々な要因から経営環境は悪化している。この状況を打開するために、気候風土の似た海外への販売と若手職員の採用及び育成、小ロット多品種生産への移行に取り組むこととした。

2.事取組みの手法と内容
①海外展開
平成26~29年度に「高島市地域創生事業」によりインドネシア及びマレーシアの市場調査とテスト販売を実施、以降中小企業庁「JAPANブランド育成事業」、ジェトロ貿易情報センター「地域団体商標海外展開支援事業」を活用することで、東南アジアへの進出を目指した。海外進出には柔軟な発想と行動力が必要であるため、組合役員はバックアップに徹し、若手組合員の2人と組合職員の営業部長による事業推進チーム中心として事業展開に取り組んだ。現在、新たな3ヶ年計画に取り組んでおり、今後3年間で5,000万円程度の売上を目指している。具体的には、現地デザイナーとのコラボレーションした生地の販売と小売業及びエージェント経由での製品販売であり、初年度にマレーシア、台湾、ベトナム、パリでの取引拡大を目指している。
②人材育成
当組合は職員の高齢化が進んでおり、今後退職による技術保持ができない可能性があることから、従来の単品大量加工の体制から小ロット対応型に取り組むために旧来の考え方を打破する必要が求められていた。そこで平成29年に地元の安曇川高校卒業生を5名新規採用し、ジョブローテーションによる技術承継及び多能工化に取り組んだ。今後も継続して若手の新規採用に取り組み、多能工化による生産性の向上を目指している。

3.成果とその要因(目標達成状況や今後の期待成果を含む、成果要因・奏功エピソード)
海外展開は、初年度に55反を出荷したが、一時的な珍しさが要因だったため継続取引には至らなかった。2年目以降は現地デザイナー等との連携が進んだことで、生地販売やストールを中心とした継続取引に至っている。人材育成は、地元高校から5名の新規採用が実現し、高島市からも地元雇用の場の拡大に期待されている。


海外販路開拓に向けた組合パンフレット


作成した英語版組合ホームページ

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